ポスト団塊世代のお気楽な日々

初老に近いおばさんが自由気ままに書き綴る自分勝手なひとり言

雑談

昨日は亡父の月参りに実家へ行った。
いつものように、姉もやって来た。
お参りの後はいつも話好きのお寺さんを交えてお喋りが始まる。

今の母には病気と健康のことしか頭にない。
だから、実家に行くたびに健康器具や健康食品が増えている。
最近も電話で言葉巧みに勧誘され、栄養補助食品を買った。
すっぽんの錠剤である。
ところが、どうも胃腸に合わないようで、わたしか姉に譲ろうとする。
二人とも、「精力剤みたいなもん要らん」と冷たい返事。
すっぽんに一番興味を持たれたのが、古稀が間近のお寺さん。
「どんなものなのか、実物を持ってきて見せてくださいよ」と言われた。
いつも、やれ腰が痛いの、足が痛いのとぼやいているくせに、さっと立ち上がり、急いで錠剤を取りに行く母。
何やらとても嬉しそう。
お寺さん、その小瓶を手に取ると繁々と眺め、「ははん、こりゃ、3000円はしますのう」と値踏みされる。
「3000円じゃ買えません」と得意そうな母のレスポンス。
そして再びわたしと姉に、「要らん?」と訊く。
どんなに勧められても、欲しくはないものは欲しくない。
「要らんよーね」と答えると、母が言った。
「じゃ、△△(夫の名前)さんにどうかね?」
「うちのは元気だからええ」と言って、姉に、「お義兄さんにどう?」と勧める。
「あ、うちのも十分元気だから要らん」とつれない返事。
気まずい雰囲気。
その時、わたしはひらめいた。
「そうよ、▲▲(弟の名前)にやればええじゃないのよー」

というわけで、すっぽんはあっさり弟行きとなった。
お寺さんのがっかりしたような顔が目に入った。