ポスト団塊世代のお気楽な日々

初老に近いおばさんが自由気ままに書き綴る自分勝手なひとり言

★自然体

★わたしはダンサーで紹介した王さん。
彼女を送迎していた中国人の知り合いが帰国し、日本語教室へ通いにくくなった。
歩いて来るには遠い所に住んでおり、かと言って自転車に乗れないので、タクシーで通わなければならない。
勉強は中断したくないが、なにしろタクシー代がかさむ。
そこで王さん、お金を払うので日本語を教えに家まで来て欲しい、と話を持ちかけてきた。
しかし、ボランティアで教えている立場なので、それはできないと断ったが、彼女、譲らない。
それで、わたしは「語言交換」をしようか、提案してみた。
つまり、わたしが日本語を教える代わりに、王さんは中国語を教える、ということだ。
彼女は喜び、早速、語言交換が始まった。
それが、3月の初め頃のこと。
2ヶ月が過ぎたところだ。

初めて彼女の家を訪ねたときは驚いた。
何しろ、パジャマ姿で玄関に現れたのだから。
もちろん、すっぴん。
そして、右手にタバコ。
日本語教室に通っていた頃の、お目目ぱっちりの完璧な化粧とおしゃれな装いとは程遠い。
玄関はゴミ袋の山。
部屋の中も掃除や片づけをした気配はまるでない。
足の踏み場もないというのはああいうのをいうのだろう。
今もそれは変わらない。

と言って、それが不快かといえば、そうでもないのだ。
彼女の人柄もあるのだろうか、とても居心地がいいのだ。
他人の家にお邪魔して、全然、気を遣わなくてもいいというのがこんなにも快適だというのをあらためて認識した。

週一回の訪問が楽しみなわたしである。