ポスト団塊世代のお気楽な日々

初老に近いおばさんが自由気ままに書き綴る自分勝手なひとり言

好み

語言交換をしている王さんが、3週間前に中国から帰ってきた。
お土産に頼んでいた中国語のテキストは買って来てもらえなかったが、その代わりに一幅の中国画をお土産に貰った。
と言っても、表装しないと飾れないので、そのまま押入れに直行である。
あれから2週間が過ぎ、前回の語言交換のときのことである。

今、王さんは、「…するとき、…」、「…したとき、…」の勉強をしている。
   出かけるとき、「行ってきます」と言います。
   うちへ帰ったとき、「ただいま」と言います。
日本人にとっては当然ながら難しい文型ではないが、中国語には動詞の活用がないことを考えると、「出かける」、「帰った」と動詞の語尾変化が異なることは、わかりにくようである。
例文を挙げながら説明する。
直近の話題がわかりやすいと思って、
「中国へ帰るとき、何を買いましたか?」
「日本へ帰ってくるとき、何を買いましたか?」
などと、思いつくまま例文を口にする。
わたしの方は、お土産のことなど少しも念頭になかったのに、王さんは、わたしへのお土産が足りなかったと勘違いしたのか、まだしまわずにそのまま放置してあったスーツケースを開けた。
そして、「先生 あげる 忘れてた」と言って、ランチョンマットと箸のセットを取り出した。

真っ赤で、派手派手なランチョンマットである。
わたしの好みではない。
直ぐに感情が顔に出るわたしに、赤は「喜慶(シーチン)」の色だの、赤は食欲が出る色だと言って、ご機嫌をとる。
せっかくなので、とりあえず、貰って帰った。
ま、いつか使う機会があるでしょう。