ポスト団塊世代のお気楽な日々

初老に近いおばさんが自由気ままに書き綴る自分勝手なひとり言

順序

わたし達夫婦が親しくしていただいている年配の女性がいる。
子どもさんは二人とも東京で家庭を持っており、もう20年ぐらい一人暮らしである。
高齢になると、あまり食べられなくなるせいか、贈答品が届くと、我が家に電話がかかってくる。
昨日は、長男のお嫁さんの実家から富有柿が届いているので、取りに来て欲しいとの電話だった。
夫が帰りに寄って、五つも貰って帰って来た。
8個入りだったそうだから、貰い過ぎというものである。

一週間前に夫の知り合いの柿畑で取って帰った富有柿はまだたくさん残っている。
比べてみると、大きさが違う。
やはり、贈答用の柿は、その辺に成っている柿とは違う。

この一週間、毎食後、デザートは柿だったが、昨日もデザートは柿だった。
先に食べ終わった夫が、柿を洗ってナイフと一緒に持ってきた。
見ると、小さい。
当然、貰って帰った柿を食べるものと思っていたわたしは、「貰ったのを食べるんじゃない?」と訊く。
夫は、「古いのから食べんかったらいかんだろうが」と言う。
わたしは、「せっかく上等な柿を貰ったんだから、美味しい内に食べようよ」と言う。
夫は、不承不承、貰ったばかりの柿を洗って持ってくる。

硬くて甘い。
大きいから食べ甲斐もある。
満足した。
夫も、「やっぱり手間をかけた柿は違う」などと言って、満足そうに食べていた。
なのに、わたしが、「やっぱり、美味しい物から順に食べないとね」と言って話しかけても完全に無視された。