ポスト団塊世代のお気楽な日々

初老に近いおばさんが自由気ままに書き綴る自分勝手なひとり言

ない、ない、ない

「ストレス」で書いたように、夫は、「…ぱなし」の男である。
だから、しょっちゅう何かを探しているのだが、最近はいつもに増して探し物が多い。

彼は、ボランティアで小学生の朝の通学時の交通安全指導をしているのだが、先日は、早朝、帽子がないと言って、騒いでいた。
実弟のお下がりの防寒帽である。
耳までカバーしているので、とても暖かいらしい。
ない、ない、ないと叫びながら探していたが、時間切れで諦めたようで、寒そうに普通のキャップで出かけて行った。

この前は、USBメモリーがなくなったと言って、見なかったか、と訊いて来た。
わたしゃ他人の物までは管理できん、自分のだけで精一杯じゃ、と言って、冷たく突き放した。
その後、見つかったのかどうか、わたしは知らない。

そして、日曜日は、ジャージズボンが消えた、と言ってレギンス姿で家中を走り回っていた。
そういえば、長い間、夫がジャージのズボンを穿いているのを見ない。
捨てたのか、と訊くので、人の物は了解なしには処分しない、と答えた。
どうせどっかに突っ込んでるんじゃないのと思っていたら、やはり、クローゼットの奥の方から出てきたようだ。

そして今朝は、手袋がないと言って喚いていた。
結局、時間切れとなり、素手のまま、交通安全指導に出かけて行った。
「お手手がチンチン冷たいよ〜〜〜♪」と歌いながら戻ってきた。

朝食を済ませ、出勤するとき、キッチンテーブルの上に投げっぱなしになっていた手提げカバンを取り上げた。
すると、その下に手袋があった。
わたしに気づかれぬよう、夫はこっそり手袋をつかんで、そそくさとカバンに突っ込み、何知らぬ顔で出て行った。