食欲
昨夜の晩ご飯のとき。
夫 バレンタインデーどうする?
わたし 何が?
夫 チョコレートよ〜。
わたし あげん。わたしゃ、商業主義に乗せられるのイヤじゃ。
夫 チョコでなくてもええ。晩ご飯、何か特別なメニュー?
わたし 1週間も先のこと、考えられん。
食後、友達に貰った冷凍干し柿が冷蔵庫で解凍された頃なのを思い出す。
大根なますの酢がきつすぎたので、この干し柿を入れるといいかもと思い、冷蔵庫に向った。
途中、ついでに、デザートに食べようと思いつく。
6つのうち一番大きくて色のいいのを選び、夫に「食べる?」と言って見せる。
夫 干し柿、体にええんか?
わたし 食物繊維もたっぷりあるし、ミネラルもビタミンも多いよ。
夫 でも、夜、甘いもんは食べん方がええんじゃないん?
わたし じゃ、食べんさんな。
夫 いや、食べる。
更に、二つ取り出して、残りを冷蔵庫に戻す。
夫 ユリは二つ食べるんか?
わたし まっ、二つも食べるわけないじゃない!
ひとつは大根ナマスに入れようと思ってるんよね。いちいちまあ、よー目につくことよねぇ。
満足そうに食べ終わった夫。
「うまい」を連発しながらキッチンを出て行った。
この年になると、食べることだけが唯一の幸せ。