ポスト団塊世代のお気楽な日々

初老に近いおばさんが自由気ままに書き綴る自分勝手なひとり言

成績表

サークルのSさんは健康オタクの64歳の女性。
体にいいと言われるものなら何でも食べ、体にいいと言われることなら何でもする人。
そのせいかなのかどうか、本当に健康で、あの年齢で血圧も血液・尿検査結果も全て正常。
日頃から、「私は百歳まで生きるつもりだから、皆が死ぬのを見届けてからあの世に逝くからね」と言っている。
多分、そうなるだろう。

そのSさんが、サークルの日、興奮した表情で会場に入って来た。
手には水色の封筒。
「これ見て、見て。大変なんよ〜〜〜」。
一体、何事かと思えば、2年ぶりに受けた健康診断の結果が届いたのだそうだ。
「数値が高かったんよ。どうしよう」と言う。

  (ワ〜〜〜イ、やっとSさんにも何か異常値が出たぞ〜)
  (やっと年相応になったのかぁ。バンザーイ!)

「一体、何が高かったんよ〜」とニコニコしながら、わたしは診断結果を覗き込む。
「これこれ、LDLコレステロール。"” がついてるでしょう」とSさん。

見ると、基準値の上限の120を1だけ超えて121。
わたしはがっかりした。
「121だなんて、全然問題ないじゃない。大袈裟なっ!」と言って、勝手に機嫌をそこねるわたし。

そして、思い出した。
中学生の頃、ライバルが成績表を見ながら「どうしよう、下がっとるよ〜」と言って顔をしかめているので嬉しくなって成績表を覗いたら、「9」がひとつに残りが全て「10」だったのを。

学業から解放されて数十年。
中高年になると、成績表が健康診断結果通知書になるのかもね、と思ったことである。