ポスト団塊世代のお気楽な日々

初老に近いおばさんが自由気ままに書き綴る自分勝手なひとり言

笑ったよ

中国東北部の旅(2)

なにしろ、男性13人、女性が4人と圧倒的に男性が多いから、気楽で面白い。
わたしは、何かするにしても、女性とつるむより男性と一緒の方が居心地がいいのだ。

旅行3日目の朝、瀋陽故宮博物院で、17人全員が笑ってしまうようなことがあった。

瀋陽故宮博物院は、世界遺産でもあり、平日でも国内外から大勢の観光客が訪れる。
だから、入場者を捌くのも大変だ。
入場するとき、バー式の回転ゲートを通る方式になっている。
一人入るたびにバーが回転し、そのとき「どうぞお入りください」という録音テープが流れる。
「どうぞお入りください」は、中国語で「請進」。
この中国語の発音が、「チンチン」なのだ。
一人通るたびに「チンチン」と大きな音声が流れる。
最初にそこを通り抜けた60代後半の男性が、「チンチン」と聞いて驚いたのか、大きな声で中国人の現地係員に訊いた。
「チンチンって聞こえたけど、何ですか?!」

実は、わたしも「請進」という言葉はよく使うが、「チンチン」と言っているという自覚なしに使っていた。
言われてみれば確かに可笑しい。
瀋陽の現地係員は中年男性だったが、彼も一瞬きょとんとし、それから、笑い出した。
子どもみたいに喜んで、「おかしいね、チンチン、おかしいね」を連発。
その後は、一人通るたびに、男性陣は嬉しげに、「チンチン」、「チンチン」と言いながら進んで行った。
もちろん、わたしも可笑しくて、「チンチン」こそは口にしないけど、ニタニタしながら通過した。

この件で皆がすっかり打ち解けたのか、その後もレストランで、バスや列車の中で、話好きな男性たちの冗談に笑いこけ、和やかな旅となった。


瀋陽故宮博物院の入り口に並ぶ中国人ツアー観光客】


瀋陽故宮博物院の屋根を修復中】