ポスト団塊世代のお気楽な日々

初老に近いおばさんが自由気ままに書き綴る自分勝手なひとり言

のってくれない

中国東北部の旅(4)

わたしは普段、あまり喋らない。
聞き手に回ることの方が多い。
しかし、このたびの旅行では最年少ということもあり、珍しく気をつかって話題提供したり、話しかけたりすることもあった。
ところが、空振りが多くて、慣れないことはするもんじゃないと思ったことである。

<その1>
夕食のとき麻婆豆腐が出た。
「わっ、この麻婆豆腐、さすが中国、辛いですねぇ」と言って隣の60代半ばの男性に話しかけると、10年前に奥さんに先立たれ一人暮らしのその男性はシラーっとした表情で、
「味の素の麻婆豆腐の素なんてこんなもんじゃないでしょう?」。
  (わたしゃ知らん、そんなもん)

<その2>
お土産屋さんで、夫と同い年だという男性がマトリョーシカ人形を選んでいた。
「可愛らしいですね」と声をかけると、「このマトリョーシカ人形、買って帰ろうかな」との返事。
わたしは、「お孫さんが喜ばれますよ、きっと」と言ったら、「孫はいないんだけどね」。
  (アチャー)  

<その3>
歩数計が1万8千歩を超えた日の夕食の場面で。
「それにしても今日はかなり歩いたから、皆さん、お疲れでしょう」
と高齢者を労わって発言したのに全然反応がない。
それどころか、70代半ばぐらいの男性が、
「この程度たいしたことないですよ。ケルンなんてこんなもんじゃなかったですよ」とバッサリ。
  (わたしゃ、ケルンへ行ったこと、ありまっせん)


【満開のアカシア@大連】