日本人vsドイツ人
中国東北部の旅(10)
このたびの旅行は楽しかったせいか、夫と険悪になることもあまりなかった。
喧嘩になるのは、時間厳守がモットーの夫に急かされるときくらいだった。
国民性を表す面白い話がある。
約束の時間の30分前に来るのは日本人、ちょうどに来るのがドイツ人、アメリカ人とフランス人は30分遅れてやってくる。
そして、スペイン人は約束の時間にまだ寝ている、という話。
(わたしはここに、ギリシャ人は約束したことすら忘れている、を付け加えたい)
まさに夫は典型的な日本人。
そして、わたしはドイツ人のように、時間ピッタリ主義。
絶対に遅れないが、無駄に早く行きたくない。
そんなわたしが夫は気に入らない。
例えば、ホテルを出発するのが8時のとき。
7時半には夫はイライラし始める。
「はよーせーや」(早くしろよ)
「まだ時間、十分あるじゃない。何分前だと思っとるんよ!」
「………」
「先に一人で行ったら」
この一言で夫は黙る。
決して一人で先に行かない。
わたしがいないと不安なのだろうか。
あるいは、わたしが遅れるかもしれないと心配なのか。
後者だと思うことにする。
【薄汚れた通りに白猫@ハルビン】