ポスト団塊世代のお気楽な日々

初老に近いおばさんが自由気ままに書き綴る自分勝手なひとり言

達成感

今週のお題「夏休みの自由研究」

夏休みの自由研究となると張り切っていた。
夫が。
娘のために。

夏休みになるといつも夫はいそいそと娘の自由研究の題材を考え、入賞を楽しみに娘を手伝っていた。
今こそ父親の出番だっ!と勘違いしていたようだ。

最もわたしの記憶に残っている自由研究は、家で蚕を飼ったこと。
確か、あれは、娘が小学校低学年だったと思うので、もう20年以上も前のことだ。

実は、わたしも、蚕というものを見るのは生まれて初めての経験だった。
今になってみると、夫は一体、どこで蚕の幼虫を手に入れたのだろう。
今と違って、何でもネットで入手できる時代ではない。
しかも、かなりの数の幼虫だった。
大きな箱の中にウジャウジャ、幼虫が蠢いているのは、決して気味のいいものではない。
でも、見慣れるうちに段々、情がわいて来るから不思議だ。

餌は桑の葉
ともかく、よく食べる。
四六時中、食べている。
夫は (娘ではない) 毎朝、往復30分かけて新鮮な桑の葉を取りに河川敷まで足を運んだ。
ほぼ葉脈だけになった葉っぱを捨てて新鮮な葉っぱに入れ替えたり、大量の糞を始末したりするのが娘の仕事だった。
幼虫は脱皮を繰り返しながら、みるみる成長し、気が付いたら、繭を作り始めていた。
あれは、けっこう感動ものだった。

蚕が成長する過程の写真は、もちろん、夫が撮った。
父と娘の共同作品は、なかなかの出来ばえだったと記憶している。

で、結果的には、入賞しなかったのだが、達成感は十分だったようだ。
夫が。