疲労感
昨日の昼下がり、夫の幼なじみの花子さんから電話があった。
来月行われる同窓会のことで幹事の夫に用があったらしい。
花子さんは、帰省するたびに夫に会いに来て、わたしも偶にその雑談に加わる。
毎日、何を召し上がっていらっしゃるのか、ふっくらしたお体にツルツルのお肌である。
ご主人は来年はもう古稀とのことだが、いわゆる「渡り」で今も高所得者である。
夫が留守だとわかると、わたし相手に長話しが始まった。
花子 : 来年はね、ハワイへクルージングに行こうと思ってるのよぉ。
本当はね、イタリアへ行きたかったんだけど、年々、治安が悪くなってるし。
私 : そうらしいですね。
でも、クルージングだなんて、いいですねぇ!
K子さんの話だとハワイクルーズ4島巡りで、50万くらいかかったそうですよ。
花子 : クルージングしなくても、オアフ島にいるだけでも50万かかるじゃない。
私 : そんなに!?
うちなんて、少しでも安いホテルを探して安くおさえるから。
花子 : そう?
うちは主人とハワイに行ったら、いつも100万は使うわよ。
私 : へぇー、さすがですねぇ。
花子 : ユリさんとこも、お金持ちなんだから、どんどん使いなさいよ。
私 : うちは二人とも貧乏性なんです。
だから、少しでも安く旅行したいし、最高のホテルとも最高の食事とも無縁なんです。
花子 : でもね、お金は持っては死ねないわよぉ。
残したって、子どもたちの喧嘩の種になるだけでしょ。
それに、婿と嫁が絡んでくるから面倒なことになるわよぉ。
だからね、ぜ〜〜〜んぶ使って、子どもたちには残さないことにしてるの。
話したいだけ話して、やっと電話が切れた。
住む世界が違う人と話すと、どっと疲れが出る。