ポスト団塊世代のお気楽な日々

初老に近いおばさんが自由気ままに書き綴る自分勝手なひとり言

真相

数日前、外出から戻ってみると、玄関のドアに新聞紙に包まれたものが立て掛けてあった。
丁寧に新聞紙の端がセロテープで2ヶ所留めてある。
テープを取ると、中には白ネギが2束、入っていた。
自宅でとれたのではなく、買ってきたネギである。
だが、白い部分が薄っすらと茶色っぽくなり始め、緑の部分は黄色くなり始めている。
買ってから数日は過ぎているようだ。
一体、どなたが持ってこられたのだろうか。
ともかく、中に持って入った。

夫が帰宅後、二人で贈り主の推理が始まった。
夫は、去年、やはり白ネギを道の駅で買ったからと届けてくださったKさんではなかろうかと言う。
でも、そうだったら、もっと新鮮なはずだけど、と思いながらも確認の電話をする。
Kさんは、自分ではない、との返事。
なんか、今年も買ってきてくれるのを待っているような電話になってしまった。

次に、夫は、隣のおじさんじゃないか、と言った。
わたしは即、反対した。
「おじさんは、わざわざ買ってまで持ってこないと思うよ。
 いつも自分の家でとれた物が余った時しか持ってこないし」。
でも、ふと思ったのだ。
買ったばかりの白ネギじゃないから、もしかしたら隣のおじさんの可能性もあると。
どなたかから頂いたものの老人二人では食べきれず、我が家に残りを持参した、ということも十分に考えられる。
ともかく、外側の皮を一枚剥いて捨て、緑の部分も全て切り落として冷蔵庫に入れ、3日がかりで頂いた。

そして、昨日、道でばったり隣のおじさんに会った。
わたしは、白ネギを玄関の前に置かれたのはおじさんですかと訊いてみた。
「そうよ。わしよ」とのこと。
思わず、「わざわざ買われたんですか」と言うと、
「あんたに食べてもらおう思うてこーてきたんよ」とニヤニヤしながら言われた。
その一言で、やはり、あれはどこかのお下がりだったのだとわかった。