ポスト団塊世代のお気楽な日々

初老に近いおばさんが自由気ままに書き綴る自分勝手なひとり言

意地悪

婿殿は、娘が帰省する時は必ず一緒なので、我が家で過ごした回数は既に両手の指では足りないほどになった。
彼の食欲は相変わらず旺盛で、よく食べる。
まあ、食が細いよりはいい。
好き嫌いも少しずつ改善されつつあるように見える。
というか、たとえ彼が嫌いなおかずでも、娘のリクエストがあれば、そちらを優先。
それがメインディッシュの時は、婿殿、十分に食欲が満たされないので悲惨である。
好きでなくても仕方なく食べないといけない、というだけのことだ。
わたしも最近では婿殿の嗜好を考慮しなくなったのだ。
年月というのは恐ろしい。

この度の帰省では、毎朝、浅漬けを食卓にのせた。
最初は白菜の浅漬けだった。
白菜がなくなり、隣のおじさんから届く、旬をとうの昔に過ぎた巨大な冬大根(夏大根ではない!)の浅漬けになった。
それで、婿殿は大根の浅漬けが嫌いなのがわかった。

食器を洗っていると、遅れて起きてきて食事している婿殿が、中国語で「大根は嫌いだ、白菜がいい」と娘に言っているのが聞こえる。
わたしにも聞こえるように話しているのがわかる。
わたしは彼の中国語が聞き取れなかったかのように知らん顔をして洗い物に集中しているふりをする。
そして、翌朝も大根の浅漬けを食卓にのせる。
巨大大根を消費しなければならない。
冷蔵庫の巨大大根が邪魔である。

隣のおじさんにネギを大量にもらった時もネギ攻めだった。
婿殿が「ネギは嫌いだ」と言っているのが聞こえる。
「聰明(ツォンミン)はいいけど、葱(ツォン)はいやだ」などとほざいている。
何を言っているのかわからないふりをして、翌日もネギ料理を並べる。

意地悪な姑である。