ポスト団塊世代のお気楽な日々

初老に近いおばさんが自由気ままに書き綴る自分勝手なひとり言

長寿の条件

わたしは公民館の広報誌の編集委員をしている。
今年度から、健康で元気に暮らしている高齢の方を選び、その健康の秘訣を聞くシリーズを始めた。
なかなか好評である。(と思っている)
次回分はわたしが記事を担当することになった。

高齢で元気な人といえば、先ず思いつくのが隣のおじさん
このシリーズにぴったりの人である。
早速、記事掲載の了解を取り、原稿を書く。
それを持っておじさんの家へ行き、内容が間違っていないか、他に追加することはないか、話し合う。
おじさん、嬉しそう。
帰り、数年物の梅干しを頂いた。
でも、おじさん宅の梅干しは超・塩辛くて食べられない。

翌日、書き直した原稿を持参する。
その時に、梅干しの入っていた容器に、お返しに黒豆を煮たのを入れた。
わたしの煮る黒豆は砂糖を少ししか使わないので甘味はない。
わたしは黒豆そのものが好きなので満足なのだが、夫はしかたなく食べている。

翌朝、おじさん、読み終えた原稿を我が家へ持って来られた。
「あんたぁ、作文がうまいのぉ、たいしたもんじゃ」とかなんとかしっかりお世辞を言った後、「これ」と言って紙袋を渡された。
また、巨大お化けきゅうりか、かたくて巻いていないレタスかと思いながら受け取る。
中には砂糖が一袋入っていた。
な、何なんだ、これは。

しばらくして気づいた。
おじさん、あの黒豆は砂糖が入っていなくてまずかった、もっと砂糖を入れて煮んさい、というつもりで持って来られたのだ。
相変わらず辛辣だ。
原稿に「長寿の条件は意地悪じいさんになること」を追加しておこうか。