ポスト団塊世代のお気楽な日々

初老に近いおばさんが自由気ままに書き綴る自分勝手なひとり言

うちはうち

里帰り中、厳しい暑さにもめげず、娘は我が家の断捨離を実践してくれた。
先ず、押入れ、天袋、クローゼットを次から次へと整理していった。
不用な物はどんどんゴミ袋に入れ、物を取り出しやすく置き換え、空いていたスペースを有効利用できるように工夫した。
次に、物置と化していた夫婦の寝室から段ボール箱や買い置きの品々を適切な場所へ移動し、ベッドとタンスと本棚だけという本来の姿に戻してくれた。
最後は、庭の物置。
ここは最大の難所だった。
夫婦で見て見ぬふりをし続けたあげく、入り口さえ物で塞がれ、奥の方は積み重なった不用物が散乱している。
1週間で30リットル入りのゴミ袋が20個近くできた。
何しろ、夫はなかなか物が捨てられないくせに、一旦、「捨てる」モードに入ると、考えもしないでどんどんゴミ袋に投げ入れていく。
娘が「あそこにあった6色セットマジックはどこに置いたん?」と訊く。
「捨てた」と夫が答える。
「どうして捨てるんよ。まだ使えるじゃない!」と娘。
夫は仕方なく、封をしたゴミ袋を再び開けて探す。
そんなことを繰り返しながらも、ともかく、物置はスッキリと片付き、足の踏み場はできた。
娘に感謝である。

夫が「要らないものは早め、早めに整理しておかんかったら、死んだ時に△子が捨てられずに困るからなぁ」
と、しんみりした口調で言うと、
「そんなことないよ。パパが死んだら、パパの物はぜ〜んぶ処分するよ」と娘。
わたしが「それにしても△子は片付けがうまいねぇ」と称賛すると、
姑の家で慣れてるからね。台中へ行く度に片付けしてるもんね」とのこと。
「じゃ、姑の家も近頃は片付いているんだろうねぇ」と言うと、苦笑しながら娘が答えた。
「そんなことないよ。いくら片付けても、次に行ったらまたガラクタが2倍に増えてるよ」。

実家でも婿殿の実家でも断捨離に励む健気な娘。
と思いきや、娘のマンションは我が家と大差ないのである。
雑然とした自分の家は全く気にならないようである。