ポスト団塊世代のお気楽な日々

初老に近いおばさんが自由気ままに書き綴る自分勝手なひとり言

漢方料理

娘が里帰り出産しなかった理由の一つが産後の漢方料理にある。
出産後は漢方料理で母体の回復を図るという台湾式の産後を送りたいと言った。
が、お姑さんは料理をしない人なので頼れない。
それで、保姆(バオムゥ)を雇うことになった。
バオムゥというのは産後の母体を守るために雇われ、家事全般と育児を担う専門職だ。

退院後1か月間、バオムゥは日曜を除く毎日娘の家に通ってくる。
漢方に基づく昼ご飯、3時のおやつ、晩ご飯を用意する。
もちろん、掃除、洗濯もすべて彼女がやってくれる。
娘は布おむつで育てているので、おむつの洗濯の分だけ仕事が増える。
一日に二度、洗濯機を回していた。
赤ちゃんの世話も娘に替わってやってくれる。
娘が休んでいるときは、搾乳しておいた母乳を哺乳瓶で飲ませる。

毎朝、市場でその日に使う食材を買って10時に来訪。
晩ご飯を作り終えて7時に帰って行く。
本当によく働く。
台所に居る時間が最も長い。
漢方料理は手間暇かかるみたいだ。


どの料理も薄味で塩分・糖分はゼロに近い
肉だけでなく野菜やきのこ類を豊富に使っている
特にキクラゲの出番は多かった


本日のスープの具は豚の尻尾
わたしには豚の尻尾はどうしたって手がのびない
美味しそうに口にする娘は既に台湾人だ


魚の上に散らしてあるのはクコの実
甘くて美味しい


今夜のスープの具は魚
見たことのない魚だったが食べられなくはなかった
台湾では馴染みのないゴボウの料理もある
日本のきんぴらと違って甘味はない


わたしと夫のために端午節に貰った小姑手作りのチマキも解凍して出してくれた
このチマキは以前も頂いたが今年のも美味しかった
小姑は料理が得意


おやつにもハスの実など漢方素材がたくさん入っている
汁が黒っぽいのは黒糖で味付けしてあるから

1か月間の契約期間が終了したら、急に娘も忙しくなる。
大丈夫かな、と思っていたら、代わりにお姑さんが台中からやって来るそうだ。
お姑さんが家事を手伝ってくれることになっていると言う。
「でもねぇ、姑が来ると、かえってわたしの仕事が増えるんよねぇ」とぼやく。
わかる、わかる。
でも、有能な姑よりボンヤリしているくらいがちょうどいいもんなんよ、と慰めておいた。