ポスト団塊世代のお気楽な日々

初老に近いおばさんが自由気ままに書き綴る自分勝手なひとり言

社子島へ

社子島」で書いたように、社子島を訪れた。
夫と二人、バスで行くつもりだったが、結局、婿殿の車で行くことになった。
あの辺りは見るべきものは何もない、車窓から見れば十分だ、と言われ、彼に従った。

テレビで見た通りの光景だった。
道路は狭く、対向車とすれ違うたびにひやひやする。
古くて低い建物が立ち並んでいる。
高層ビルなどひとつもない。
空地には廃品が積み上がっている。
確かに都会のど真ん中にありながらここだけが開発から取り残されている。

集落を通り抜け、島の先端部分まで行った。
そこはサイクリングロードもあり、住民が寛げる一角も用意されていた。

翌日、台湾人と結婚し(離婚したが)台湾生活40年の、知り合いの日本人男性と会った。
台湾へ行ったら、たいてい彼に会う。
彼も偶には日本人相手に台湾の話をしたいそうだ。
わたし達は娘が台湾人と結婚しているということもあり、聞き手として適役なのだろう。

社子島の話を持ち出すと、彼の実妹も同じ番組を見て、8月に来台するとき、ぜひ社子島へ行きたいと話して
いると言って笑った。
台湾に興味を持つ人の思いはいっしょだ。
そして、自分はその番組を見ていないから、どういう意図で制作されたのか定かではないが、と前置きした上
で話し始めた。

日本では、強制的にそのような地域に住まわされた人々が過去にいたが、社子島の住民は違う。
政府が危険だからと居住を禁止していたのに、違法なのを知りつつ住み着いたそうだ。
もともと人が住めるような土地ではないのだ。
テレビ報道ではそのようなことは言っていなかった。

またしてもわたしの中でNHKの報道番組に対する評価、信頼度が下がった。