ポスト団塊世代のお気楽な日々

初老に近いおばさんが自由気ままに書き綴る自分勝手なひとり言

台北保姆記(2)

わたしが台北へ行ってから1週間は毎日欠かさず夫からメールが届いた。
しかも、6年前に夫を残して台北へ行った時とほとんど変わらないメール。
妙にかしこまって、他人行儀な文面。
その夜食べた物を写真に撮り、初めて洗濯した日には干した様子を写真に撮って送って来る。
人はそうそう変わるものではないのを感じる。

台北滞在中、姑、婿殿の姉とその子ども、婿殿の兄夫婦、わたしの台湾人の友達が訪ねてきた。
それぞれ別々に訪ねてきたのだが、皆が同じような質問をし、同じような感想を述べるのがおかしかった。
つまり、
 今回はどれくらい居るの?
    半月も居るんですよ、長いでしょう?
と答えると、皆、
  たったの半月?
と反応する。
  せっかく来たのだから、1か月は居ないと。
で、最後はどうして日本の男の人は奥さんが居ないと困るのだろう、という話になる。

台湾では、というか、わたしの知っている台湾の女性たちは皆、夫が自立している。
夫を残して一人で、あるいは友達や子どもと海外旅行に行くのは珍しい話ではない。
妻の方に罪悪感などもみじんもない。
夫の方も料理はできる人が多い。
できなくても屋台などを含め外食できる所はたくさんあるので困らない。
妻の留守中、好き勝手に過ごせるので、むしろ嬉しいと。

帰国した日、空港まで夫は迎えに来てくれた。
帰りの車中で夫がしみじみ言った。
ひとり暮らしも2週間が限度じゃ。
わたしも言った。
バオムゥは2週間が限度よ。