ポスト団塊世代のお気楽な日々

初老に近いおばさんが自由気ままに書き綴る自分勝手なひとり言

情と知

孫とのSkypeは楽しい。
遠く離れていても、すぐ傍に居るような気がする。

2週間前に娘一家は台湾へ帰って行った。
その数日後、孫は1歳の誕生日を迎え、Skypeした。
孫はまだわたし達が記憶の片隅に残っているようで、どこかで見たことあるような顔だなぁというような表情でじっとわたし達を見つめる。
そして、おもむろに手を伸ばし、わたし達が映っている画面に触ろうとする。
画面が小さな手のひらでいっぱいになる。
夫が言う。
「▼▼くん、かわいそう」

そして、10日後の昨日のSkype
この前と同じように、興味津々の顔でわたし達を見つめる孫。
まだ、ジジババを覚えているようだ。
わけのわからない言葉で一生懸命に話しかける。
また手を伸ばして画面に触れる。
画面に手のひらが大写しになる。
それから上半身だけが映る。
娘が、「▼▼、裏側を覗いてるよ。二人が居ると思ってるんかねぇ」と言う。
そして画面は再び孫の顔になる。
何か思案しているようにも見えるし、哀しそうにも見える。
夫はしきりに「▼▼くん、かわいそう」を繰り返す。

Skypeが終わってからわたしは夫に言った。
「かわいそう、かわいそうって、あなたもしつこいよね。
 かわいそうって思うより、すごいなぁって思わんかった?
 ▼▼くん、画面の裏側を見てみようって行動に出たんよ。
 10日間ですごい成長じゃない!」

夫が感心して言った。
「お、そうかぁ。気が付かんかった。
 やっぱり僕は情の人間、ユリは知の人間じゃ」