ポスト団塊世代のお気楽な日々

初老に近いおばさんが自由気ままに書き綴る自分勝手なひとり言

★娘自慢の母親  


初めてあんな人に会った。
我が娘を自慢しまくる母親に。

昨日、遠戚の法事に夫婦で出かけた。
そのお宅の法事に出たのは初めてである。
どうしてわたしにまで声がかかったのか、いまだによくわからない。
ともかく、そこで初めて喪主の奥さんの実姉という方に会った。
76歳だが、見るからにシャキシャキした女性。
その方と席が隣同士になった。

料理にせよ、裁縫にせよ、自分が付き合っている人達のことにせよ、ともかく、色んなことを自慢したがる人だった。
わたしも外面がいいので、うんざりしながらも、上手に話を合わせていた。

だんだん彼女の自慢話を聞き飽きていた頃、今度は、突如、娘の話をし始めた。
これが、また、気味が悪いくらいに娘を褒めまくるのだ。

娘はね、今、47歳になるんだけど、自分の娘、21歳になったんだけどね、その娘よりも若く見えるのよ。20歳と言っても通るくらいなのよ。

ハァ〜〜〜、すごいですね、それは。

顔がこんなに小さくて(身振り手振りで)、…
  
ハァ、今流行の小顔なんですね。

そう、そう。それから、脚がすごーく長くて、ミニスカートがよく似合って。

へぇー、すごいですね。その年齢で。

それなのに、去年、主人が頓死してね。可哀想で、可哀想で…。
 
でも、そんなに魅力的な女性だったら、心配されなくても、直ぐにでも新しい伴侶が見つかるんじゃないですぅ?

それがねぇ。嫁ぎ先が14代も続いた旧家でねぇ。戻るわけにいかないんですよ。
それにね、ずっと贅沢な生活を送ってきたから、家へ戻っても、苦労するだろうしねぇ…。

ハァ、そうなんですか。それはお気の毒に…。

そこでわたしは娘さんの嫁ぎ先を訊いた。
苗字までは言われなかったが、同じ市内だというのがわかった。

法事の帰り、夫にその話をした。
世間話が大好きで、かつ顔の広い夫に、
「〇〇町に実年齢が47歳なのに20歳に見える旧家の未亡人が居るの、知ってる?」
と訊いた。
同じ市内と言っても、〇〇町は我が家からずいぶん離れているので、さすがの夫も思い当たらなかったらしい。
しかし、即座に言った。
「〇〇町には知り合いが居るから今度そいつに訊いてみるよ」

心強い夫だ。