ポスト団塊世代のお気楽な日々

初老に近いおばさんが自由気ままに書き綴る自分勝手なひとり言

★女神になった日


わたしの所属するサークルの最高齢者、Sさんは83歳である。
半年前に入会された。
少しだけ耳は遠いが、声が大きく、健康志向でマイペースな男性。
後10年は大丈夫、とメンバーの皆から太鼓判を押されている。

Sさん、中国にひとかたならぬ関心があり、日中友好協会で長年、活躍されているそうだ。
中国へ旅行すること既に14回、中国人の友人、知り合いも多いとのこと。
 
そのSさんが、80歳でパソコンを購入、Wordで文書を書くことを独学されているという。
先日、サークルにそのノートパソコンを持参された。
見せてもらうと、旅行記など、たくさんの文書を保存されていた。
中国語も勉強していらっしゃるようで、中国語で手紙も書きたいと言われる。
要らぬおせっかいかとも思ったが、中国語(簡体字)が入力できるように設定してあげた。
大変喜ばれたので、使い方も教えてあげた。
ただ、中国語入力ソフトで入力するようにはいかない。
非常に不便である。
いつかは、わたしのChineseWriterをインストールしてあげようと思っていた。

それから3日後のこと。
簡体字どころか、日本語で文書を作ることも出来なくなった、と電話があった。
とりあえず、パソコンを見に行くことにした。
ChineseWriterも持参した。

SさんのWordを立ち上げると、IMEが出てこない。
英語でしか入力できなくなっている。
何故か、IMEがなくなっていたのだ。
Sさんは、削除した覚えはないと言われるが、ないものはない。
とりあえず、システムの復元をして、IMEを復元。
ついでに、持参したChineseWriterをインストールして、使い方を教えてあげた。
一人でも使えるように、何度も何度も繰り返し指導。
相手が夫なら何度も雷が落ちるところだが、相手はご高齢のSさんである。
わたしはどこまでも優しい。
Sさんには、わたしはまるで女神のように見えたことだろう。

あれから一週間。
電話がないところをみると、問題なく使っていらっしゃるのだろう、と思う。