ポスト団塊世代のお気楽な日々

初老に近いおばさんが自由気ままに書き綴る自分勝手なひとり言

★お化けキュウリ 


隣の家のおばあさんから、おばあさんの畑で取れたキュウリを2本もらった。
2週間前のことである。
成長しすぎて、まるでウリのように太い。
到底、生で食べる気にはならず、そのまま冷蔵庫に入れていたが、腐る寸前に炒めて食べた。

そして、日曜日は早朝から地域の一斉溝掃除。
おばあさんがわたしに「キュウリはある?」と訊いた。
またあのお化けキュウリが届くのではと懸念したが、無下に断るのも悪いので、つい
「あ、ちょうどなくなったところですぅ」
などと言ってしまった。

午後、買い物から帰ると、玄関に特大サイズのレジ袋。
中を覗くと、この前の時よりもっと巨大なキュウリが5本。
しかも、既に収穫後、数日は経っていると思われる代物。
みずみずしさなどかけらも無い。
一本は既に表面が黄色くなり始めている。
こんな大きなキュウリ、冷蔵庫にも入らない、と台所の隅に放っておいた。

間もなく夫が外出から戻ってきた。
わたしは夫をレジ袋に誘導した。
「また、△△のおばあさんからよ」
「ヒャー、こりゃあ、どう見ても、キュウリには見えん。」
「でしょう?普通、野菜をあげようと思ったら、取り立ての食べ頃のを持って行くよねぇ」
「こりゃあ、いかにも取り忘れて処分に困ったキュウリって感じだよなぁ」
「でしょう?もしかして、嫌がらせ?」
「いや、コモンセンスの問題だろう」
「ヒャー、あなたの口からcommon sense!意味、わかってる?」
「of course!」(乗りやすいやっちゃ)
「だけど、△△のおばあさん、常識がない人には見えないけどねぇ。
もしかして、おばあさん、ボケ始めた?もう80過ぎてるし…」
「なるほど、そうかも知れん」

夫婦ふたり、言いたい放題言うと、かろうじて冷蔵庫に収まりそうな2本だけを残し、3本は廃棄した。

おばあさん、ごめんなさい。