ポスト団塊世代のお気楽な日々

初老に近いおばさんが自由気ままに書き綴る自分勝手なひとり言

★トホホな結末


5日前のことである。
何故、5日も経ってアップするかというと、けんかの直後に書くと、あまりに感情的な文章になるのがわかっているから日を置いた。

土曜日、友達が、絵画展の招待券をくれた。
翌日の日曜日が最終日の特別展のチケットだ。
それは、県庁所在地にある有名な美術館で開催されていた。
しばらく二人で出かけていないし、絵を見た後、デパートに行くのもいいかな、と思った。

夫に話すと、是非行こうと乗り気だった。
でも、その夜、夫は中学校の同級生達との飲み会が予定されていた。
わたしは悪い予感がした。

「今晩は飲んで帰るから、明日は出かけるの、しんどいんじゃない?」
と訊くと、今夜は二次会に行かないで早く帰ってくるから大丈夫という返事。
最終日だから、きっと人が多いに違いない。早目に家を出て、早い時間に見よう、とまで言った。
絵の好きな夫だから、翌日に備え、今夜は遅くはならないだろうとわたしも思った。
わたしは、着ていく服を選び、アクセサリーも用意して夫の帰りを待った。
ところが、11時になっても帰ってこない。
待ちきれず、わたしは先に寝た。

日曜日、目が覚めた時、寝室がアルコール臭でプンプン漂っていた。
こりゃ、行けないわー、と即断した。
これだけ飲めば、定刻に起きられないどころか、一日中、寝ているのが普段の夫。
だから、もう夫を起こさなかった。
夫は10時半頃やっと寝室から下りて来た。

昨夜、何時に帰ったのか訊くと、2時だと言う。
4次会まで付き合ったと言うではないか。
情けないのと、腹が立つのとで、わたしは、「もう美術館は行かないよっ!」とプリプリして言った。
夫は、どうしてそんなことを言うのかわからない、自分はこれからでも行きたい、と言う。
でも、そんな様子じゃ車も運転できないでしょっ、と言うと、バスで行くと言う。
「じゃ、勝手に一人で行ったら」
と、冷たく突き放した。
夫も怒って、鬼のような怖い顔をして出て行った。

二日間は口をきかなかった。

しかし、三日目のことである。
わたしは銀行の通帳を紛失したのに気づいた。
夫は親身になって、一緒に探してくれた。
こうなると、口をきかないわけにいかない。
それで、しかたなく仲直りしてしまった。

情けないことに、何とも締まらない結末を迎えてしまったのである。