ポスト団塊世代のお気楽な日々

初老に近いおばさんが自由気ままに書き綴る自分勝手なひとり言

★恥の上塗り


一昨日、夫はわたしの車で気の合う仲間達と温泉旅行に出かけた。
仕方ないので、わたしは、夫の車で病院へ胃カメラ検診に行った。

診察が終わり、駐車場に停めておいた車に乗ろうとしたら、車のキーが反応しない。
おかしい、何故…。

夫の車はキーフリーシステム装着車である
電子カードキーをバッグに入れたままでも、運転席ドアハンドルの
スイッチを押すと開錠される。

おかしいなぁと思いながら、わたしは、バッグからカードキーを取り
出し、ドアハンドルに近づけて、再度、ドアハンドルのスイッチを押
してみた。
スイッチはビクともしない。
仕方ないので、今度は、直接、カードキーに付いている開錠スイッ
チを押した。
ところが、開かない。
こうなったら、最後は、キーを差し込むしかない。
ところが、鍵穴にキーが入らないのだ。
えっ、どうして…。

諦めて、携帯電話でディーラーに電話したら、「本日は定休日です」との留守電メッセージ。
どうしようもないので、病院へ戻り、一晩、車を置かせてもらうよう頼んで、とぼとぼ歩いて帰宅した。

そして、昨日の朝9時半ごろ、ディーラーに電話したら、「9時40分から業務を開始します」との留守電メッセージ。
9時40分になると、直ぐに電話した。
いつも車を買う時お世話になっているNさんに事情を話した。
まだ、買ってから一年半しか経たないのに、どうして壊れたのか、と強気に出た。

Nさんは、わが家まで迎えに来てくれた。
わたしは、車のカードキーを持って出た。
そして、玄関のドアを施錠する時に初めて、わたしはあの時、玄関の鍵で車のドアを開けようとしていたのに気付いた。
カードキーにぶら下がっているのは玄関の鍵である。
車の鍵穴に差し込める道理がないではないか。
動転すると、何をしでかすかわからない自分に愕然とした。

病院に着いた。

ところがである。

Nさんがドアハンドルのスイッチを押すと、カチッと開く音がして、ドアは開いたのだ。
カードキーの開錠スイッチでも直ぐに開いた。
納得行かなかったが、ともかくドアは開いたのだ。
壊れてはいなかったのだ。
なんだか、みっともなかったので、照れ隠しにわたしは訊いた。
「でも、ドアハンドルのスイッチも、カードキーのスイッチも駄目だったら、最後はキーですよね。
キーは売ってるんですか?」
すると、Nさんは、カードキーからスルスルとキーを取り出した。
中に小さなキーが納まっていることすら、わたしは知らなかったのだ。
全くもって恥の上塗りである。
でも、Nさん、お得意様に恥をかかせることはしない。
「僕の説明が足りなかったんですよね、買ってもらった時」
としっかりフォローしてくれた。
いい人だ。
今度もまた、Nさんから買ってあげよう。