★とうとう切れた!
夫が月に何度飲み会に出席しようと、年に何度旅行に行こうと、これまでずっと何も言わず見送っていた。
飲み会で、3次会、4次会まで付き合おうと、嫌みのひとつも言わなかった。
気の合う仲間達と気軽に一泊旅行に行くのも、気持ちよく見送っていた。
現役時代と比べれば、飲み会の数は減っていたし、偶に夫が留守にするのはわたしも嬉しかったこともある。
ところが、今回は頭に来た。
先月も、毎週のように新年宴会だなんだと言っては色んなグループの飲み会に行き、散財していた。
それだけでも相当気分が悪かったのに、昨夜、突然、3月に四国へ一泊旅行すると言う。
月曜日にはワタナベさん(旅行代理店の人)に来てもらうことになっている、と言う。
既に、3月には夫婦で上海・蘇州旅行をすることが決まっている。
それなのに、同じ月に、まだ旅行をするというのだ。
しかも、今月も公民館の役員の人達と一泊旅行することになっている。
一体、どういうつもりなのか。
しかも、行き先はといえば、去年の秋に元の職場の同僚達と行った大塚国際美術館だと言う。
知り合いのおばさん達に大塚美術館の話をしたら、彼女達が行きたいと言うから連れて行ってあげることになったのだそうだ。
連れて行ってあげるってことは、当然、彼女達があなたの旅費を出してくれるんでしょ?と訊くと、そんなことはないと言う。
じゃ、またあの美術館を見たいのかと訊けば、別に見たいわけでもない、と言う。
わたしは切れた。
いい加減にしてよっ!
一体、どういうつもり?!
我が家のどこにそんな無駄なお金が転がってるんよぉぉぉぉぉ!
年金生活者なのに、よくもよくもそんな余裕があるもんよねぇぇぇぇぇ。
わたし、これまであなたが飲みに行くのに嫌な顔したことある?(ない…。)
旅行に行くなって言ったことある?(ない…。)
こ〜んなこと、言い出しにくくってずっとこれまで言い出せなかったんでしょ?(……。)
よくもよくもそんな気になれたもんよねぇぇぇ。呆れるよっ!
怒りに任せ、次から次へと言葉がほとばしり出る。
が、興奮が冷めると、急に気持ちが切り替わった。
いいよ、行っても。
でも、その代わり、あなたが去年使った飲み代と旅行費用の合計金額、全部まとめてわたしも使わせてもらうから。(え〜〜〜っ!)
わたしは、そのお金で一人でアメリカに行くから。(そりゃいけん。)
その間、あなたは猫の世話をしてね。(しらん。)
そう言うと、気分がさばさばして、わたしは寝室へ上がった。