ポスト団塊世代のお気楽な日々

初老に近いおばさんが自由気ままに書き綴る自分勝手なひとり言

★どうせあなた

夫が電話好きであることはこれまでにも何度かブログのネタにしてきた。
女はお喋り、電話が長い、男は無口、電話は簡潔、という一般論は我が家では通用しない。
うちは逆である。

結婚した当初は、何故か電話は先ずは女のわたしが出るのが当たり前だと思っていた。
夫はテレビを見ていて、わたしは台所で忙しくしていても、走って行って、わたしが出た。
(けな気なもんだった)
年月が過ぎ、わたしの地位も上がった。
何も用事をしてない人、或いは電話の近くに居る人が出るようになった。
それでも、夫は、二人が食事している時、或いは二人ともテレビを見ている時に電話が鳴ると、わたしが出るのが当然のような顔で、「ほら、出ろ」というように、電話からわたしに視線を移す。
なので、依然、わたしが出ることの方が多かった。

ところが、最近は事情が違う。
何しろ、退職してからそろそろ2年、夫の活動範囲は広がり、交友関係も豊かになってきた。
そして、ますます頻繁に夫に電話が掛かってくるようになった。

そのうち、わたしの方も夫に掛かってきたのだとわかっているのに、どうしてわたしが出なきゃいけないのかと思うと、出るのが面倒になってきた。
夫がトイレにでも行っていない限り、電話を取ることはしなくなった。
電話が鳴ったら、自然、わたしの口から出てくる。

「どうせあなた」

今では夫も文句も言わず、電話に出るようになっている。