ポスト団塊世代のお気楽な日々

初老に近いおばさんが自由気ままに書き綴る自分勝手なひとり言

★小顔礼賛

いつ頃からだろうか、小顔礼賛が始まったのは。
わたしの最初の記憶は、安室奈美恵(皆さん、覚えていらっしゃいます?)のライブを見に行った友達が、すっごく顔が小さかったよ!と興奮
して話していたことだ。
もう、十数年も前のことだ。

痩せ、美白、小顔が今、日本の女性達の間で流行している。
痩せれば何を着ても似合うから、痩せた方がいいのはわかる。
美白については、昔から「色の白いは七難隠す」と言われているくらい
だから、まあ、女性が美白化粧品を求めるのもわかる。
それでも、わたし達が若かった頃は、小麦色の肌、というのがもてはや
されたのも事実である。
紫外線が皮膚の老化を促すなんて、誰も言っていなかった、と思う。
そして、小顔。
一体、小顔が流行し始めたのは、何がきっかけだったのだろう。

わたしは顔が小さい。
それを意識したのは、5、6年前のことである。
写真を撮る時、「ユリさんの隣だと、顔の大きいのが目立つからイヤだ」
と友達に言われて初めて、そう言われてみれば彼女の顔は大きいなぁ、と気付いた。
それからは、他人の顔の大きさが気になるようになった。
娘も、弟の二人の娘も息子も、よく見ると、本当に顔が小さい。
いつだったか、母に「△△君は、顔が小さいよねぇ」と甥の顔の小さいのを話題にしたら、ひどく叱られたことがある。
昔の人には小さい顔はみっともないのだろうかと思ったものである。

美空ひばりはすごく大きい顔をしていた。
それだけでも存在感があった。
美空ひばりと聞くと、わたしの場合、美しい歌声より大きな頭部を思い出す。

そして、夫は大きな頭をしている。
出会った時の最初の印象だ。
頭が大きいと、頭もいいのだろう、などと思ったことはないが、頭が小さいと脳みそも小さいのでは、と思ったことはある。
夫も頭が大きいことを得意にしていたような気がする。
少なくとも、大きな頭に劣等感は持っていなかった。

でも、小顔が流行するようになって、形勢は変わった。
大きな頭はあんまりほめられたものじゃないのを感じているはずだ。

世の中は刻々と変わる。
長生きはするものだ。