ポスト団塊世代のお気楽な日々

初老に近いおばさんが自由気ままに書き綴る自分勝手なひとり言

★中国人と台湾人

台湾の人は、中国を大陸(ダールー)と言い、中国人を大陸人(ダールーレン)と言う。
その理由はわたしにもよくわからない。

年々、台湾へ観光に来る中国人が増えている。
婿殿が言っていた。
「そろそろ、大陸からの観光客が日本人観光客を追い抜くんじゃないか」と。

確かに、この度、台湾の観光地や免税店で大陸からの団体旅行客をたくさん見た。
日本人より多かったかもしれない。
中国語を喋っているが、顔付き、着ている物を含め、台湾の人とはどこか雰囲気が違う。
直ぐに、大陸から来た人達だとわたしにでもわかる。

婿殿に南投縣にある中台禅寺へ連れて行ってもらった時のことだ。
中台禅寺は、ともかく巨大という形容がぴったりの、無意味にバカでかいお寺である。
お正月、大勢の信者や観光客で溢れかえっていた。


道に迷ったらしい大陸人の中年男性が、娘に道順を訊いた。
娘が教えてあげると、彼はわたし達をジロジロ見た。
そして、嬉しそうな顔で、「ニィメン是内地人マ?」と訊いた。
「あんた達も中国から来たのかい?」というような意味だ。
わたし達4人は彼の同胞(トンパオ)だと思われたのだ。
婿殿がつっけんどんな顔で、「不。我メン是台湾人」と言った。

多分、娘の中国語の発音が台湾人らしくなかったからだろう。
彼にとっては、台湾人の発音はやはり台湾人の発音で、どこか違うと感じるのだろう。

あの時の婿殿の不機嫌そうな声と顔が忘れられない。