ポスト団塊世代のお気楽な日々

初老に近いおばさんが自由気ままに書き綴る自分勝手なひとり言

★我が家こそ問題

日本語教室を終え、その日最後まで残ったのは、わたしと74歳の男性スタッフのKさんだけだった。
Kさんは、この教室の創設者であり、最年長のスタッフでもある。
だから、これまで多くの学習者を見て来られた。

二人で雑談しながら教室の片付けをした。
雑談の中身は最近の学習者たちの様子。
自分が担当している学習者たちの家庭環境などを情報交換する。

中国人花嫁さんたちの話になったとき、わたしが、
「そういえば、中国は一人っ子政策なのに中国人花嫁さんって一人っ子って居ないですよねぇ。
 大抵、兄弟が居ますよねぇ」
と言うと、Kさんが、
「そりゃ、そうですよ。
 一人だったら親も手放さないでしょう。
 皆、それぞれ訳があって国を出たんです。
 向こうの国で何も問題がなければ、わざわざ異国へ嫁いできたりしませんよ」
と言われた。
わたしもKさんに調子を合わせ、
「そうですよね〜。
 親も何もわざわざたった一人しか居ない娘を外国へ出したりしませんよね〜」
と言った後直ぐに自分の娘のことを思い出した。
なので、
「あっ、わたしのとこ、たった一人しか子どもが居ないのに異国へ嫁に出したんだった…」
と言うと、Kさんは驚きと戸惑いの入り混じった表情で、
「あ、そうだったんですか。
 でも、娘さんは日本によく帰って来られるんでしょう?」
と気の毒そうに言われた。

自分が同情されるべき不幸な母親に思えてきた。