ポスト団塊世代のお気楽な日々

初老に近いおばさんが自由気ままに書き綴る自分勝手なひとり言

★オキナグサの苦い思い出

昨日は陽気に誘われ、夫と一緒に夫の友人も誘って、車を一時間ぐらい走らせ、幻の野草、オキナグサ(翁草)の自生地を訪れた。

オキナグサは赤紫色の花も可憐で美しいが、花が散って種子をつける頃に種子の先端に白い綿毛のようなもの球状につける。
これが、まるで老人男性(翁)の白髪頭のように見えることからオキナグサという名がついたらしい。

自生地では蕾が開き始めていた。
夫は喜んでパチパチと途方もなくたくさんの写真を撮り、夜は夜で遅くまでオキナグサをモチーフにした短歌を作ろうと頭を捻っていた。

実は、この野草には苦い思い出がある。

十数年前、夫が「とても珍しい野草なんだ」と言って、ほくほく顔でオキナグサを持ち帰った。
知り合いに譲ってもらったのだ。
夫は、我が家の庭に植え、大切にしていた。
2、3年は時期になると花開いていた。

今も昔も庭の手入れは夫の仕事と割り切って、わたしは殆ど水やりも草抜きもしない。
ところが、ある年の夏のことだった。

夫も仕事が忙しくて草抜きができず、庭に雑草が生い茂っていた。
「たまには△子も草ぐらい抜いたらどうなんだ!」
とぶつぶつ言って仕事に出かけた。
その日、わたしは、汗びっしょになりながら、ひたすら草を抜いた。
そして、夕方のことである。
仕事から帰って来た夫が

オキナグサがない! 」


と血相を変えて家に入って来た。

張り切って草抜きしたわたしが、雑草と間違えてオキナグサまで抜いてしまったのだ。
だけど、花や綿毛のような種子が落ちた後は、本当にただの草なのだ。
オキナ草というではないか。
でも、夫の怒りはしばらくおさまらず、あれ以来、わたしは、草取りはお役御免になった。

                                          2007/4/20


今だに草抜きは夫の仕事です。
わたしはただ、そろそろ草を抜いたらどう?と提案するだけです。